「私は、ずっと引っ込み思案で、人前で話すのが苦手でした」と話す芸能人をよくみます。こんなにテレビ慣れした人が本当だろうか?と思ってしまいます。
会社のプレゼンで、または地域の集まりなど、人前で話をすることの多い人に、あがらないコツを尋ねると、
こんな、雑な返答をされて閉口することがある。しかし、その一方で、その人が乗り越えてきた人前であがらないためのノウハウを丁寧に説明してくださる、ありがたい先輩もいる。
話す練習を繰り返す
前述のとおり、芸能人でも人前であがってしまうことがある、ということを知っておくことは大事。あなただけが特別に人前であがるわけではないのです。
でも、上手くなるまで場数を踏むのも面倒だし、すぐに結果も出したい。
人前で話す時にあがってしまう最大の理由は、失敗することに対するおそれがあること。
逆に言うと、失敗しないことを確信していれば人前であがることはなくなる。
プレゼンの名人として知られている、故スティーブジョブスでさえ、新製品発表の2週間前から話す内容を綿密に準備するという。ジョブスはリハーサルに2日以上を費やし、練習を徹底的にすると紹介されています。
用意している原稿があるならば、暗唱するくらいに何度も何度も繰り返し自主練する必要があります。
人前で話すことにすごく慣れている先輩が、「俺はカラオケボックスに行って一人で練習するよ」と話してくれたのは正直びっくりしました。こんな人でも練習するんだ!という素直な驚きです。
たとえ原稿を丸暗記することができなくても、練習を繰り返すことでつっかえやすいポイントが分かってきます。
失敗しやすいところはちょっと言い方を変えたり、前後の順番を入れ替えることで驚くほど喋りやすく・伝わりやすくなります。
ピアノが突然弾けるようにならないのと一緒。練習もしないのに人前で上手に話せるようになりません。
スピーチを暗唱して、よどみなく話すことができるようになれば、最低限の成功は約束されたと言っても良いでしょう。
想定問答を用意する
人前で一方的に話すスピーチであれば、練習こそが人前であがらない最大のコツだと考えます。
しかし、聴衆から質問や反論があるプレゼンテーションの場合には、想定問答を用意しておく必要があります。
これは、とつぜん思いがけないことを言われてドギマギしてしまうことを避ける事ができます。
これらは、より多く箇条書きにしておくのが良いでしょう。これは多ければ多いほどいい。それら、ひとつひとつの質問・反論にどのように返答していくか、具体的に考えておきます。
人前で当意即妙な受け答えができるようになるまでには、多くの時間がかかります。運動神経・反射神経と同じなので鍛えればできるようになります。しかし、それをやらなくなると途端にできなくなってしまうのも同じです。
人前にさらされている状況は大変なプレッシャーでしょう。当然、平時では考えられる受け答えができなくなるものと覚悟して、事前に用意をしておきます。
それでも、想定外のことを聞かれたり、言われたりします。
想定外のことを言われた時には「こう答える」と決めておくのがいいでしょう。例えば「貴重なご意見、ありがとうございます。それに関しては詳しく調査をして後日、回答させていただきます」と言った具合です。
役者のつもりで演じる
事前に準備をして、練習を繰り返したら、人前で話すことは九分九厘、成功したと言ってもいいでしょう。
一体どうなってしまうか・・。
どんなスピーチの達人、プレゼンの名人にも不安はつきもの。
そんな時には、役者になったつもりで、人前で話すことを演じるのがもっとも効果的。これは、同じように先輩に教えていただきました。
人前で話すことのプレッシャーは「自分がやる」と思うから起きるのです。その時だけ、自分でない誰かになって、スピーチ・挨拶・プレゼンすることを演じる。
人前で話すのは、自分ではない誰かなので、不思議と緊張がなくなるといいます。役者なのでセリフを覚える必要があります。
背筋を伸ばし、壇上に向かう前から演技が始まっています。司会の方に紹介されたら壇上に立ち、ゆっくりと会場内を見回す。一度、深呼吸をしたらゆっくりと話し始める。
できれば、事前練習の段階からこれら一連の動作を演技として練習することが良いでしょう。
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人前で話すコツのまとめ
会社のプロジェクトでプレゼン、入学式・卒業式の挨拶、結婚式の友人代表スピーチなど、人前で話をしなければいけないことは意外に多くあります。
スピーチを頼まれた時にイヤだなと思ってしまうのは、人前であがってしまい失敗することを恐れるからです。
これらのことをするだけで劇的に人前であがることがなくなるでしょう。
私が尊敬する「人前で話すことがウマイ」先輩たちに、コツをうかがってまとめました。
あなたのスピーチに役立つことができたら嬉しく思います。