私は、10年以上前から株式投資を続けています。
基本的に、ニュースとチャートを見ながら、ちょこちょこと気になった銘柄を買っていくトレードなので、穏やかで、ゆるやか~な右肩上がりを続けてきました。
もちろん、その時々で見れば激しい波もあり。
3日連続のストップ高で、上げまくった銘柄をたまたま持っていて。たった4日間で月給の2ヶ月分を稼いでしまった・・・、という、おいしい経験もしました。
むろん、その逆で、大損こいてしまったという、忘れてしまいたい投資も数えきれないほどあります。
ただ、信用売りや信用買いなど、いわゆるレバレッジを効かせた取引をしなかったことも影響してか、全体でならしてみると安定的で緩やかな上昇。
そんな私にも、コレ絶対に儲かる!という株の必勝法ともいえる取引手法がありました。
それが、ストップ高比例配分をコツコツ拾っていく。
実際には、8割くらいの勝率でしたが、勝ったり負けたりがほとんどの株式投資では、必勝法ともいえるトレード方法です。
ストップ高比例配分とは?
通常は、売りと買いの注文株数が同じになったところで株価が決まり売買が成立するが、売買のバランスが極端に一方に偏って、株価がストップ高またはストップ安となった場合、証券取引所は、その株価で売買を成立させ、成立した株数を各証券会社に対して発注数量に比例して配分する。これを「比例配分」という。証券会社から各投資家(実際の注文者)への割り当ては、各社の社内ルールに基づいて行われる。
株式投資をしていると、ストップ安・ストップ高を経験することがあります。
ちょっと、説明。
上場している企業に不祥事などのニュースが出たとします。
このニュースに触れた投資家は、ニュースによって株価が下がると判断して、保有する株を一斉に売ろうとします。
この動きが、一人の投資家なら大きな影響はないかもしれません。しかし、多くの投資家が同じように売り注文を出したとき、売り注文は沢山あるのに買い注文がほとんどない状態。
こんな時には株価がストップ安に張り付いて動きません。
ストップ高は、この反対。
上場している企業に合併・株式分割・技術革新を伝えるような、投資家が好感するようなニュースが出たときに起こります。
その企業の株を買いたい人が沢山いるのに、売ってくれる人が極端に少ない状態です。
通常、株取引は買いたい人と売りたい人のせめぎあいで株価が決まります。
売りたい人が買いたい人よりも多ければ、株価は自然に安くなるし、その逆なら株価は徐々に高くなります。
しかし、売りたい人に比べて、買いたい人の数が極端に多くなると、ストップ高を上限にして株価が張り付いたまま買い注文だけが溜まって(積み上がって)いきます。
売りたい人が一人もいない場合には、ストップ高比例配分は成立しません。
少しでも(ストップ高で)売りたい人がいれば、その株をめぐって抽選が行われる。これがストップ高比例配分です。
ストップ高比例配分の勝率は8割超
ストップ高比例配分は連戦連勝!と言いたいところですが、たまに下がることがあります。
そもそも、抽選なのでなかなか当たらないということも頭に入れておく必要があります。
私が行っていたストップ高比例配分のトレード方法を紹介します。
私のストップ高比例配分トレード
株式取引の前場が終了した正午時過ぎから、14時くらいまでの間に株式ランキングを見ます。見るページはストップ高ランキングのページ。
ずらっと並んでいる、その日(前場で)ストップ高になった株をチェックして、買い注文を入れる銘柄を選びます。
銘柄を選ぶポイントは二つ。
ちなみに、マザーズ(取引所)の銘柄は検討しませんでした。たしか、負けた経験が続いたから・・。
あと、ストップ高比例配分投資において、チャートの形は、あまり重視していません。
買い注文の数(買い板の厚さ)は、その銘柄の過熱感を表しているので必ずチェックします。ただ、買い注文数の多寡はチャート(過去の取引)を参考にしました。
ストップ高になっている理由は、掲示板をチェックしてどんな材料で買われているのかを簡単にチェックします。
ストップ高比例配分で運良く買える(抽選に当たる)のは、三回に一回程度。
会社の昼食時間を利用して株価をチェックし、買い注文まで入れなくてはいけないので、じっくり検討している時間はありません。
大急ぎで銘柄を選んで注文を入れます。
注文は二口・三口と入れても、一口しか当たりません。
それならば、違う銘柄に一口ずつ複数の注文を入れたほうが当たりやすくなります。
抽選にあたった時のルール
夜、仕事を終えて家に帰り、運良くストップ高比例配分がとれれば、証券会社からメールが届いています。
当たったストップ高の株式は、次の日の寄り付きで売れるよう、すぐに注文を指しておきます。
ここ、欲をかいてはいけないところ。必ず、すぐ売ることをルールにしていました。
ニュースなんかで一時的に加熱した相場は、一気に冷えることが少なくありません。
自分の信念で購入した銘柄ならば、納得いくまで保有しても構いません。しかしストップ高比例配分トレードでは、深追い厳禁というのをマイルールにしていました。
マイルールをもう一つ。
金曜日のストップ高は買わないこと。これも、失敗から生まれた教訓です。
金曜にどれだけ盛り上がっていた銘柄でも、週末(土・日)で一服感がでたり、悪いニュースが出たりすることがあります。
週末を挟んで、翌日売ることができない金曜日のストップ高銘柄は、買わないようにしていました。
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ストップ高比例配分は証券会社を選べ
確実に儲けられそうなストップ高比例配分。
でも、申し込んでもまったく当たらない証券会社のほうが多いです。個人的な経験でいうと楽天証券は一度も当たったことがありません。
私は、楽天証券と、もう一つ別の証券会社を使っているのですが、ストップ高比例配分が当選するのは毎回この証券会社。
なぜ証券会社によって、こんな違いが出てしまうかというとストップ高比例配分の成り立ちにあるようです。
ここからは、本で読んだ知識です。
ストップ高比例配分じたいはずっと前からありました。ストップ高銘柄を買う権利(抽選結果)を東京証券取引所が、どうやって各証券会社に振り分けていたかというと。わざわざ取引所に出向いてくる証券会社に優先的に渡していたと言います。いわゆる常連さん優待制度とでもいうのでしょうか。
だから、必ずしも大手ではなくて、(日本橋兜町)東京証券取引所の近くにある地場の小さな証券会社もストップ高比例配分をずいぶん割り当てられていたといいます。
そんな、顔なじみの証券会社が、さらに顔なじみの常連客にストップ高比例配分の株を割り当てる。こんな、お福わけみたいな慣習がストップ高比例配分のシステムだと書かれていました。
要は、当たらない証券会社でいくら注文しても、ストップ高比例配分はぜんぜん当たらないということ。
それどころか、ストップ高で買い注文をいれるので、後場に株価が崩れた瞬間に(皮肉にも)買えてしまう危険性があります。(私は、楽天証券で一度ありました。)
相場が加熱して上がっただけの銘柄は、一度冷え始めると嘘のように下がります。
最近やっていない、ストップ高比例配分トレード
じつは、最近では全く、ストップ高比例配分を注文していません。
とくに、証券会社内のルール変更は痛かった。ある証券会社では当たると書きましたが、今は当たりません。(たぶん・・、ここのところやっていないから分からない)
月曜日から木曜日まで、同僚や上司の目を気にしながら毎日銘柄をチェックして、買い注文を出しても三回に一回くらいしか当たらないので、割に合うかどうかは微妙なところ。
ただ当時は、唯一の必勝法だと確信が持てたので、当選確率を2倍にしようと、妻の名義でも口座を開設。
皮肉なもんで、口座開設と同時くらいのタイミングでルール変更が発表されました。
永遠に続く、成功パターンなんて存在しない!
ストップ高比例配分トレードで私が学んだことといえるかもしれません。
ただ、今でもどこかの証券会社で有効な手段かもしれません。
用心しながら試してみる価値はあるかもしれませんよ。
もしかしたら、あれだけ買えなかった楽天証券で当たるようになっているかも・・・。