勝負を制するのは頭脳か体力か?進学校野球部のセオリー

もうすぐ夏の甲子園(高校野球)大会が始まります。

地方大会(予選)を勝ち抜いてきた球児たちの、熱い(暑い)戦いが始まります。

テレビドラマにもなりましたが「弱くても勝てます 開成高校野球部のセオリー」は、超有名進学校が弱いままで強豪校を撃破するドキュメンタリー。読んでおくと高校野球をより楽しむことができます。
弱くても勝てます。原作本

常識的に勝てない相手にはどうするか?

甲子園には常連校と言われる、各県を代表する強豪校が存在します。格下のチームと100回戦っては99回勝利してしまうような強豪校。そんな強豪校を相手に、野球センスに恵まれない、練習時間も少ない進学校の野球部が、たまたま勝ってしまう可能性を引き上げる、裏技ともいえる方法を追求していく姿を追いかけていくドキュメンタリー。

本書は、超進学校として知られる開成高等学校の硬式野球部が甲子園大会に出場するまでの道のりを記録しようとしたものです。
いまだ出場には至っておりませんが、早ければ来年にも出場を果たす可能性もなきにしもあらずという期待を込めて、ここに途中経過として出版する次第です。

「弱くても勝てます」プロローグより

開成高校野球部のセオリーは、通常私たちが野球のセオリーだと思っているものとは違うという。打順についてもうかがい知ることが出来る。1番は足の速い出塁率の良い選手、2番にバントができる器用な選手、3番4番5番と強打者を並べる。開成高校の打順は、1番から強い打球を打てる可能性のある選手、2番に最も打てる強打者を置いていく。

通常の野球のセオリーで確実に1点をとったとしても、守備の下手な開成高校ではその裏の攻撃で10点取られてしまうかもしれない。相手の攻撃を抑えられる守備力がない開成は確実に一点取る方法よりも、どさくさまぎれて一気に15点取る打順を考えなくてはならない。また守備の練習を重視しないという徹底した姿勢も面白い。

すごく練習して上手くなってもエラーすることはあります。逆に、下手でも地道に処理できることもある。1試合で各ポジションの選手が処理する打球は大体3~8個。そのうち猛烈な守備練習の成果が生かされるような難しい打球は1つあるかないかです。我々はそのために少ない練習時間を割くわけにはいかないんです。

選択と集中と言われているものですね。彼らは東大をはじめとした有名大学への進学も目指している。そんな貴重なリソース(時間)は有効的に利用するべきであるというのが根底にあります。

これらの弱者の戦略といえるものは、ランチェスター戦略として企業経営にも頻繁に利用されています。相手と自分との強さ・弱さの程度を知り。強みを徹底的にのばして局地戦で勝利する。開成高校野球部でいえば、強みとなるバッティングに可能な限り練習時間を費やし、強豪校がウカウカしているうちに一気に大量得点をしてコールドゲームに持ち込む。長いイニングをプレーすればボロが出る一気にコールドすることが重要だといいます。まさに局地戦で勝利する感じです。

指導しているのは卒業したあとの人生について

開成高校野球部の監督が本気で甲子園を目指しているのかどうかは正直わかりません。なぜなら試合で勝つこと、野球がうまくなることをそれほど重要視していないからなんです。むしろ球児たちが卒業したその先にある「彼らの人生」。そのために厳しい指導をしているように見受けられます。

思い切り振って珠を遠くに飛ばす。それが一番楽しいはずなんです。生徒たちはグラウンドで本能的に大胆にやっていいのに、それを押し殺しているのを見ると、僕は本能的に我慢ができない。のびやかに自由に暴れまくってほしい。野球は「俺が俺が」でいいんです。
生徒たちには「自分が主役」と思ってほしいんです。大人になってからの勝負は大胆にはできません。だからこそ今なんです。

私見ですが、開成高校野球部員から将来の野球選手がうまれることはないでしょう。彼らが野球をやめて、高校・大学を卒業した後もずっと続くのが人生です。自分の人生と向き合い、他人や社会とどのように折り合いをつけていくのか。野球後の彼らの人生のほうがはるかに長いことを監督は知っていて。見据えているからでしょう。

気になるまとめ

暑い夏をさらに暑苦しくするシチュエーションとして高校野球は日本の夏に欠かせません。

私は、扇風機のブンブン回っている小さな定食屋のテレビから高校野球を観戦するのが好きです。

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