今さら・・という感じですが、中国の鶏肉偽装問題に関して思うところがありました。
中国の食品加工業者が賞味期限を過ぎた鶏肉を加工したものを、マクドナルドでマックチキンナゲット、ファミリーマートでファミチキとして売られていたという。マックもファミマも、人気商品だったようで私もその商品名を知っていたくらいなので、一般的に消費者には随分と浸透していたのだろう。
中国製品への嫌疑の眼が厳しくなったり、「中国からバカにされている」と感じている人が多いと聞いています。しかし、私自身ちょっと立ち止まって考え直したいと思います。
中国の鶏肉偽装事件とは?
今回の中国の食品加工業者が使用期限を過ぎた鶏肉を使用して問題となっている件についておさらいをしておきましょう。
中国上海市にある食肉加工会社「上海福喜食品」が7月中旬、マクドナルドなど外資系大手ファストフード店に期限切れの肉を使用した商品を供給していたことが中国メディアに報道され、食の安全問題への関心が一気に高まった。
MSN産経ニュースより
FNN スーパーニュースで報道された内容が動画でアップされています。
マクドナルドやファミリーマートは、すでに加工輸入をタイの業者に切り替えたり、当面販売を中止して中国国内の別の業者を探すと言います。
そもそも何十円っておかしいのではないかという疑問
マックの場合ばかりを引き合いに出して申し訳ないが我慢して欲しい。少々古いデータかも知れないがマクドナルドの「チキンマックナゲット5ピース」は通常260円で販売されていた。セットになった場合190円とディスカウントされる。260円で5切れの肉片だとすると1個あたり52円になる。
長く続いてきたデフレ時代にすっかり慣れきってしまっていた私たちは、この一切れ52円のナゲットの価格に疑問を感じなければいけなかったのではないだろうか?
だって、原料は鶏からできている。ヒヨコからそれなりの餌を食べさせて育て上げた鶏。それを殺して、皮を剥ぎ、骨から肉を削ぎ落として加工された肉片を、海を渡って取り寄せ、店舗で油で揚げたものが、1個あたり52円で提供されている。
一体いくらが適正な価格なのか検討もつかない。しかし常識的に考え、どんなに想像を巡らせてみても、我々消費者は「この価格設定はオカシイ」と感じなければならないと思う。
中国の加工業者はたしかに、われわれ消費者をバカにしていると思う。しかし、バカにされて当然と思える想像力が我々に欠如していたのではないかとも思えてくるのだ。
売らない哲学を持ったハムの話
埼玉県日高市にあるサイボクハムは、優秀な品種の豚に、選りすぐりのオリジナル飼料を与え。食肉への加工時には保存料や着色料などの添加物を使わないことを徹底している企業です。
実は、他のスーパーなどで売られている加工肉に比べて価格は高めであるというサイボクハム。それでもお店には、地元だけではなく遠くからもサイボクハムの美味しくて安全なお肉を求めて買い物に来るという、多くの熱烈なファンに支えられています。
実はバブル時代に銀行から、こんなに人が来て売上があがっているのなら、大手スーパーのようにもっと大きくしてみては?と融資の話がたくさんきたらしいのです。
サイボクハムはそれをきっぱりと断りました。
(中略)今まで丁寧に作っていた主力商品のハムやウインナーなんかも、大量に売らなければならないので、もしかすると、海外の輸入肉を使わなければならなくなるかもしれない。「売らない哲学」です。
「変なものを売ってしまったら終わりですからね」と、サイボクハムの笹崎静雄社長が言います。「本当にお客様に質のいいモノを売るためには、『売らない哲学』をもつ覚悟が必要なのです」
「せまく」売れ!「高く」売れ!「価値」で売れ!より引用しました。
気になるまとめ
ちょっと辛辣な言葉が飛び出しましたが、どうぞご容赦ください。
私はというと、問題が起こるまでマクドナルドで、チキンマックナゲットを食べていました。
中国の業者は、「死にはしない」と言っていたといいます。まあ、バカにされていたわけですが、私も普通のコストではないことを送像だにしていませんでした。バカにされて当然かもしれませんね。